ソーシャルメディアを活用した「終活」その1

ソーシャルメディアを活用した「就活」は存在していた。
2011年が「ソー活」元年とも言われたときで、すでに6年は経っている。
当時は色々と思い違い起業がたくさんあったかと思う。
思い出しただけでこの会社は大丈夫か?思う節がたくさん。
例えば「Twitterのフォロワー数が一定数でないと面接しない」とかがありました。

さて、終活はどうなのか?
今では終活は当たり前のことになっています。
しかし、それは財産がある人と思われています。
終活=財産がある人ではありません。
相続と言うのは全員が必要なんです。
それは受け継ぐ人がいなくてもです。
この件に関しましては、姉妹サイトのこちらをご参照ください。

 ゆいごん.みんなの終活のススメ

さて、ソー活で終活ですが・・・

終活と言うのはエンディングの支度です。
あの世への旅支度です。
それをソーシャルメディアを介してどう行うか。

昨今色々なウェブサービスが出来てます。
Facebookでも亡くなった人のアカウントを友達だけに公開する仕組みが出ています。
私もこれに関して2010年8月に外国メディアから取材を受けました。
ここには私の名前が出てませんが、この記者会見のあとに受けました。
Ogilvy Public RelationsのThomas Crampton氏ご本人に。

まず、タイトルに反しますが、亡くなった時に自信のソーシャルメディアアカウントの封鎖をすることが必要です。
自分で封鎖することが出来ないので遺族に頼むしかありません。
さて、グーグル検索で「ソーシャルメディア アカウント閉鎖方法」と検索しても「これ!」と言うのは出てきません。
日本での四天王?のFacebook, Twitter, Instagram (FB), LINEはそれぞれアカウントを閉鎖することが出来るが、利用しているウェブサービスにはDropbox, Evernote, Google (GMAIL), Yahoo, Adobe, Microsoft, iCloud, Skypeなどのものもあるだろう。これらならまだ大手できちんと閉鎖することが出来るが米国のYahoo.comなどはなかなか口座を解約させてくれない。

英文ですが、こちらを参照していただければ、解約難易度が伺えます。

Delete Your Account OnlineのAccount Killerです

このようなものを我々は、このように呼びます:

「デジタル遺品」

しかし、これらの「デジタル遺品」を閉鎖する前に終活として利用するにはどうするか?

実は、自分から残された人たちへ追悼メッセージを残したり、終活をするに便利なのがGoogleさんなんです。
Googleのアプリはたくさんあり(注意せねばならないのは突然終了するのもある–iGoogleやGoogle Healthなど)YouTubeやGoogle Documentなどは基幹アプリなので消えることがないだろうと–Googleさんが消えたなら別問題だが、踏まえて他よりも安心して意志を残せるのかと。

一言で「ソーシャルメディアを活用した終活」と言うのは「デジタルプレニード」なんです。

まず、誰にでも見せたくはないので、必ず普段利用しているアカウントとは別の口座を作って頂きたい。
普段のアカウントだと、いざ自分が亡くなった時に誰かに消してもらう必要があるし、様々な個人的な内容が公になり、まだ生きている人たちにも影響を及ぼすこともあるからだ。下手したらそのまま闇に葬る手段も必要かも。その場合、きちんとセキュリティ管理をして頂きたい(パスワードだけではなく、二段階認証、可能なら声紋・指紋・網膜パターン、存在するならマイナンバー活用システム)。それ以外の情報で終活のみに使うソーシャルメディアアカウントを別途構築して頂きたい。

確かにこの時点でハードルが高い。
それなら、今あるソーシャルメディアのアカウントから良い情報を見つけたら、そのGoogleのアカウントへメールを出して情報を共有すればいい。その新しい終活アカウントに情報が溜まっていく。

まず、何故終活が必要なのか?

いつ訪れるかわからない人生の The End にて周囲に迷惑を掛けない日本人の心遣いと言っても良いのでは。
海外にも「Pre-Need」と言うのはあるが、基本的に欧米のは費用を工面する考えからの発想である。
Pre-Need Insuranceと言うのまである。これは日本的に言えば葬儀保険である。
このようなものを相談する場でもある。今の時代では日本も海外も葬儀保険よりも信託に預けると言う方法もあるが。

そして終活をする前に、「現状」を意識して頂きたい。

その次に、終活で何が必要なのかを考えます。

  1. 葬儀の営み方法
    家族構成から葬儀の規模。
    式場の選択、宗教方式、無宗教方式、祭壇や霊柩車の手配。
  2. 誰に参列して欲しいか、または欲しくないかはご法度
    何故なら、葬儀と言うのは招待するイベントではないからです。
    これを理解していない人が多いので、連絡して欲しい人と連絡して欲しくない人のリストが出来上がってします。
    それなら、葬儀を営まず火葬場直行にして、後日遺族の人たちに欠礼はがきにて連絡してもらう手段のほうがスマートかも知れない。
  3. 財産をどうするかは、きちんと遺言と相続の仕組みを把握しておくこと。
    公正証書遺言のほうがいざとなれば相続の手間が遺族にかからなくて良いでしょう。
  4. 自分の遺影の保管
    デジタルであれば、それを加工し、遺影を作るのがとても楽になる。
    自分がもっとも気に入った写真を準備しておくことをお勧めします。
  5. 利用している銀行口座番号やクレジットカード(カード番号は記述しないこと)
  6. 利用しているソーシャルネットワーク

さて、ソーシャルメディアをどう活用するか?

まずはホームページを見るのは当然。
しかし、ホームページだけでは葬儀社の実態はわからないです。
ソーシャルメディアの強みはウワサが聞こえるから活用していただきたい。
葬儀社のウワサは他人の葬儀に参列した内容が多いのと、当事者の賛否両論でないので100%は信じることは出来ない。
あくまでも基準である。

まず、情報を仕入れるのはTwitterとFacebookが便利でしょう。
TwitterやFacebook Pageの公式アカウントを見れば、その会社がどのような葬儀を行っているのか、祭壇の実例などがわかることがあります。
Twitterで1社だけをフォローしますとよくないので、葬儀社をたくさんフォローすることも必要でしょう。
私のTwitterの葬儀社リストをご参考にされるといいでしょう。
そこにご自身のリストに足されることも。
そして、一方的に営業トークのみを投げかけているところは、敬遠したほうがよいでしょう。
何故なら、お客との交流を避けている様子が伺えるからです。
それは葬儀社が一方的に流している情報に過ぎないからです。
逆にブログなどをきちんと更新されているところを参考にされるのも良いでしょう。
例えば「考える葬儀屋さん」は業界では有名です。
YouTubeで番組を持つ葬儀屋さんもおります。こちらの佐藤葬祭さんも私たちから見ましたら正統派の葬儀社さんです。
この方々は都内の葬儀屋さんですが、地方の場合なら参考にされると良いでしょう。
ご自身の終活をどうしたいのかアイデアが浮かびます。

これが全てではないです。
何故なら、大きい葬儀屋さんはソーシャルメディアを活用していないところが多いからです。
それは企業コンプライアンスやガバナンスがあったり、そのようなことをしなくてもお客が来たりするからです。
逆に小さい葬儀屋さんのほうが頑張っているところもありますが、小さいところは小さいなりの葬儀社さんで小回りが利くと思っていただければ良いでしょうが、スタッフも充実しているわけではありません。

ネットを見ますと、圧倒的に小さい葬儀社さんが多いのは、このような仕組みを利用して顧客を獲得しているからです。
昔みたいにタウンページに掲載しているよりも、Googleさんに広告を出すほうがずっと知名度が上がるからです。

「湘南 葬儀社」で検索してみました。
こう見ていただければわかりますよね。
広告が一番良いのです。

さて、次にソーシャルメディアの何を活用するか?
ソーシャルメディアの機能は相手の情報を得るだけではなく、自分の情報を保存しておき、いざとなればそれを活用し終活に当てはめることが可能です。

さて、3年前に出来たオンライン遺言サービスの「ラストメッセージ」ですが、すでに閉鎖しています。
IT Mediaの記事はこちらです。費用は無料であったのでビジネスモデルに無理が生じていたとしか考えられません。
残念ながら、どのようにデータを処分されたのか、本当に処分されたのかもわからないままです。

ここは基本的に自分の個人情報を代行して消してもらう仕事をされていたのでしょう。
目標のユーザを獲得できなかったと記載されていますので需要がなったのか、各ソーシャルメディアの規約で家族以外の第三者なので代行不尾行に陥ったのか、遺族から訴えられたのかはわかりませんが今年の2月末を以って業務終了。

Googleさんですらサービスを停止するのですから、このような小さい?ところが業務終了するのは当然だと思ってください。
私が思うには、本来どのようなネットサービスであっても、第三者に中身を見られず自爆スイッチがあることが望ましいです。
Microsoft OneNoteやEvernote、Google Keepに自分だけのメモや日記などを書いていた場合、たとえ夫婦間であっても見られたくないものを発見されて、色々と赤裸々なことが明白になってしまいます。これが日記帳に書いてあっても同様。

さて、「デジタル遺品」を活用

正直なところ、個人でクラウドのデータセンターを使うのをお勧めはしないと言うご意見が多いです。
会社ならそこに重要なファイルやデータを保存し、次の担当者や世代に受け継ぐことが可能ですが、個人の場合は個人のデータなので、これを放置しておくと悪意あるハッカー(クラッカー)にやられたりするのでと考える方々も少ないないです。しかし、生前中は自分が必要と思われるデータを万一、ハードディスクやパソコンの故障で失ってしまったらと言うのでやはりオンラインストレージサービスは必要です。

自分が亡くなった時、消してもよいデータと、活用できるデータをGoogleで別に分けて利用することを前述しました。
これにて、いざとなった時、個人のプライベートなデータを消すこと(残念ながら中身を見ずに削除できるほど信頼できる人はいないと思いますが)とデジタル遺品を活用するものを分けておくことで遺族はかなり楽になるかと思います。

そして全てを消してよいのでしょうか?
引き継いで欲しいものはあるのでしょうか?
例えばご家族や会社の人へなど。
そのデータの移動はどうすればよいのでしょうか?
考えたことはありますか?

忘れてはならないのは、タイトルが

【ソーシャルメディアを活用した「終活」】 です

長くなりすぎたので、次をご期待